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四万六千日

船徳で若旦那の船に乗る羽目になった二人組。その行き先は四万六千日で賑わう浅草の観音様でした。
四万六千日は、観音欲日参(かんのんよくにちまいり - 現在では功徳日というのが一般的?)の一で七月十日にあたり、 この日にお詣りすると四万六千日分お詣りしたのと同じご利益があるというものです。 観音欲日参は毎月あるものなのだそうですが、毎月十日というわけではなく、また月によってもその日数が違うようで、 中でも最も日数の多い七月十日に参詣者が集中し、他の月が忘れられていったようです。
観音欲日参の日数一覧
一月一日100日
二月晦日90日
三月四日100日
四月十八日100日
五月十八日100日
六月十八日400日
七月十日46000日
八月二十四日4000日
九月二十日300日
十月十九日400日
十一月七日6000日
十二月十九日4000日
文化年間以来、境内では赤い玉蜀黍(とうもろこし)が売られており、これを買って天井に挟むと雷除けの呪い(まじない)になるとしていました。 現在では、ほおずき市として有名になりましたが、これは明治時代に不作のため玉蜀黍屋が一軒も出ない年があったそうで、 代わりに赤くて種のたくさんあるほおずきが売られるようになったからだそうです。
それにしても何故四万六千日なのか。これは諸説あるようですが、中には米一升は四万六千粒なので一生(一升)無病息災になれるからというのもあるそうで。
ところで四万六千日を年数に直すと約126年。人間は何のストレスもなく平穏に過ごすことができればこのくらいは長生きできるんだとか。 ということは、この日に一度お詣りすれば、一生分のご利益があるはずなのですが、中には毎年お詣りしている人もいるようで。
ちなみに人間がどれだけ長生きできるかは
  • 4376/1分間の脈拍数
で計算できるなんて考え方もあるそうで。
参考資料:
  • HP『浅草念珠堂 - 功徳日一覧表』
  • HP『伝統と信頼の浅草のれん会 - 浅草のれん文庫「ほおずき市」』
  • 喜田川守貞著 『守貞謾稿』
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