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掛け軸のさん、しぃ、ご

一目上がりで、 八五郎さんが勘違いした、掛け軸のさん、しぃ、ご。これは もちろん数字の三、四、五のことではなくて、漢字では賛(讃)、 詩、語と書きます。
賛とは画賛のことで、これは絵画の余白にその画を讃えるためや、 この画の内容に添った文章を詩歌や禅語の形で書き添えたものです。 画賛はおもに画を書いた人とは別の人が書き加えるものですが、 たまに自分の画に賛を加える人もいたそうです(いわゆる自画自賛 ってぇやつです)。
詩は当時はおもに漢詩のことを云い、掛け軸同様に、 武家や商人などの風流な人の嗜みのひとつだったそうです。
語は禅語のことで、禅宗の文献に出てくる言葉から抜粋したものや、 禅僧の禅に対する姿勢を言葉で表現したもので、これ自体、当時の人々の 生きていく上での心の指針になったりするような、 ありがたいものであったそうです。
お茶の席に使用される掛け軸(いわゆる茶掛け)では、 季節に関係なく選ぶことができるということで、 今でも禅語の掛け軸がよく用いられているようです。
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