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煙草

普段の袴長短、 浮世床、 五貫裁き岸柳島、 羽団扇紫檀楼古木・・・。 色々な話で小道具として使用される扇子。ではなくて煙管。
慶長年間(1596~1615)に伝わってから急速に広まっていった喫煙。 もともと日本には煙を薬として吸う習慣があったので、とくに違和感なく 浸透していったのでしょう。
その時分には、未成年者喫煙禁止法なんてものも当然なかったので、 小さい子供でも呑んでいる輩がいたそうです。
当時の喫煙方法は、刻み煙草(乾燥させた煙草の葉を包丁で針のように細く 刻んだもの)を煙管を使って呑むというもので、煙を口中で留め、香りと 味を楽しむものだったようです。
煙管は、雁首・羅宇・吸い口の三つの部分から出来ており、雁首と吸い口が 金属、羅宇が竹で作られます。この竹の部分がタールを取ってくれるので、 味は案外軽くなるとか。 また、現在の紙巻煙草よりも、煙草の葉本来の味を純粋に楽しめるそうです。
慶長年間は喫煙人口が爆発的に増えたため、幕府も火災防止の意味から 幾度も禁止令をだしたようですが、その度に逆に喫煙人口は増えていった ため、終いにはこの禁止令も『家の外での喫煙の禁止』という、 事実上、家の中ではかまわないというものになったそうです。
最近は、「歩き煙草禁止令」がある自治体もありますが、 特に歩き煙草だけは江戸時代を通しても厳禁だったそうです。 当時は防火の意味でしたが、現在でもマナーとして守りたいものであります。
参考資料:
  • HP『掌のハードボイルドワンダーランド』
  • HP『お江戸で遊ぼ -江戸趣味を体験する-』
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